■ 一音一言物申す。(ブラームス編2)(藤枝 ワイン)
ワイン専門店ピノ ノワール店主から「一音一言物申す」と題しまして気軽にクラシック音楽を
語らせて頂きます。

どの作品においてもお気に入りのフレーズはあります。
無数にあったり、時には数箇所であったり年齢と共に自ずと数も変わる。
私の好きなブラームス。
その中でも年齢を重ねてくると第1番シンフォニーから自然と第4番へと聴く頻度も変わりました。
あの時代作曲家はシンフォニーを書けなければ一流と言われなかったと言います。
ブラームスにとって最後のシンフォニーである第4番、語りだせばきりはありません。
ここで、【一音一言】!!
第1楽章、439小節。
ここは、ティンパニが四分音符で4拍と楽譜では凄く単純である。
しかし、単純だからこそ難しい、或いは単純だからこそ解釈が分かれるのかもしれません。
しかも良く見るとスタッカートの指示、これも曲者なのだ。
ハッキリと一音一音叩くタイプ、フルトヴェングラーのようなリタルダンド・タイプと様々。
ホ短調ですからEで入魂のティンパニが4連打と聴衆は独自の緊張感に包まれます。
そして全音符のフェルマーター付き、ここも指揮者の判断が大きく分かれクライバーのように
短か目もあれば長く聴かせる指揮者もいます。
この辺りは意外とアマオケが面白くコーダに入り熱気を帯びるアマオケ。
一旦、414小節でティンパニは15小節間出番は無い、そして430小節から最後の約10小節は見せ所。
その間の一連の表情は必見。(特に女性ティンパニストは表情が大きい(個人的見解))
音楽の先生からするとこの演奏はあまりに自由すぎると言われそうなフルトヴェングラー節。
リタルダンドの指示はないのだから・・・・。
私は、クラシック音楽の斜陽はここにあると思う。
音楽を漠然と譜面通りに演奏するこれはある意味Noだ。
音楽から何かを掴むこれが良いと思う。
フルトヴェングラーから私は多くのことを教わりました。
しかしフルトヴェングラーの場合はリタルダンド+休符も入っちゃてますけどね(笑)
フルヴェンはサービス精神旺盛なのだ(爆笑)
画像は第4番のポケット・スコアとドーヴァー・スコア。
私の所謂バイブルなのだ。
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